2つの高校を卒業する重要性

      2018/07/08

ダウン症協会奈良支部の10周年記念イベントに弟と参加させて頂きました。

そこでとても心に残るお話を聞かせて頂きました。

 

ダウン症協会奈良支部長を務められる米田さんには、

太陽くんというダウン症の息子さんがおられます。

 

太陽くんは中学校で野球部に所属していました。

公立の学校でしたが、

多くの人に支えられ無事に引退をすることができました。

 

しかし太陽くんは引退してもまだ、

学校にグローブとバットを持って登校していました。

 

それを不思議に思った米田さんは、

引退したのになぜ野球道具を持っていくのか聞きました。

 

すると太陽くんは、

「体を動かしておかないと高校で野球するときににぶってたら困る。」

と言われたそうです。

 

どうやら引退をした同級生の仲間たちと

学校が終わってから練習をしていたようなのです。

 

それを聞いた米田さんはあることに気づきました。

 

太陽くんが進学する支援学校には、

“野球部がない”

 

そこで米田さんは教育委員会に、

支援学校に進学はするが他の高校の野球部に所属させて欲しいと頼みにいきました。

 

これは2つの高校に入学することを意味し、

当然、教育委員会は話すら聞いてくれません。

 

 

でも米田さんはどうしても太陽くんに野球を続けさせてあげたい。

その気持ちを糧に何度も何度も断れ続けながらも諦めませんでした。

 

そこで最後に米田さんがとった行動は、

太陽くんのエピソードを動画にまとめて教育委員長に渡しました。

そしてこう言いました。

「私はもう諦めた。なので委員長が直接私の家に来て、

太陽の野球道具をとりあげて、高校からはもう野球ができないんだとはっきり言ってください。」

 

するとその年を明けてすぐに教育委員会から連絡があり、

米田さんは県庁に呼ばれました。

県庁に行くと委員長から役員から横一列に並び、

笑顔でこっちをみていたそうです。

 

そこで初めて2つの高校に所属することが認められました。

 

太陽くんは現在高校2年生ですが、

部活動のなかで上下関係や礼儀などをしっかりと学び、

高校を引退するまで絶対に頑張ると宣言されています。

 

 

この話を聞いたときに、

「1つの強い思い」ってすごいなと感じました。

もちろん太陽くんの言葉一つで、

諦めずに行動された米田さんには感動しています。

 

何事も「強い思い」から始まるんだなと改めて認識することができました。

よく、「思考が変われば言葉が変わって行動が変わって現実になる」

という話を聞きますがまさにそうだと思います。

 

 

ちょっと余談ですが、

今回実は、ダウン症協会奈良支部のイベントに参加させていただくことになったきっかけをつくってくれたのは太陽くんでした。

 

太陽くんのことを紹介された奈良新聞の記事をみた私は、

とても感動して自分のブログで紹介しました。

するとそれを読んでくれた太陽くんのお母様がシェアして頂き、

メッセージをくださりました。

 

そんな経緯で今回のイベントを案内して頂き、

弟と一緒に参加させてもらうことができました。

 

縁というのは不思議だなとつくづく感じます。

 

 

太陽くんにも実際に会うことができ、

弟を紹介することもできとても嬉しかったです♪

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