障がいがある人との接し方
2015/02/14
心の準備
自分ができる100%の思いやりを相手に注ぐ。
障がいがある人と接するときには特に、自分の中にある邪気を全て取り除く必要があります。
シンプルに「その人」と向き合い、その人が求めるものを「気」で感じることです。
それは、その人の心の動きを感じること。言葉が無くても情報源(エネルギー源)はたくさんあります。
「目」 「指」 「顔」 「足」 「呼吸」 「体」
仕草を一つとっても必ずその動きには意味があります。
目の前で接するときは、これらに集中して意識を注ぐことが心を繋ぐ上で大切です。
また事前の知識としての情報も重要な要素です。
障がいがある人が抱えやすい心理特性
「先天性障がい」の場合、生まれつきや幼少期に起きた障がいであるため、物心がついてくると「他人」と「自分」を比較して出来ないところにフォーカスしてしまい落ち込むことがあります。
「中途障がい」の場合、元々持っていた能力が奪われるという感覚を受け心理的にもダメージが大きいのは確かです。それを思い詰めていくことで「自分の価値がなくなった」と感じたり、大きな喪失感を生むことがあります。
障がいを受け入れるまでの受容過程
1.「ショック期」
障がいを受けた当初は混乱の状態になります。
2.「回復への期待期」
機能訓練を実施し、次第に回復への期待が高まりますが、
回復にも限界があると気づく時期です。
3.「非嘆期」
病院から退院したときに障がいをもったことを知り、
打ちのめされ、最も危険的な時期です。
4.「適応への努力期」
現状を受け止め現実に適応できるように努力を重ね、
今ある自分を認めながら、車いすの駆動訓練や点字の習得など、
現状での生活を改善するために努力する時期です。
5.「受容期」
それまでの価値観を変えて、新しい自分を恥じることなく、
障がい者となった自分の現実を正面から受け止める時期です。
参考文献(障害者の心理と支援)-田中農夫男ほか編
障がいを受け入れるには、「時間」が必要です。
「時間」を尊重することで決して焦らせることは言わず、本人の「本心」や「今の気持ち」を話しやすい空気感を作り出します。
人は誰かに話を聴いてもらうことで、自分の心を整理することができ、自分の存在意義を認識することができます。
また自分と向き合ってくれる人がいるだけでも同じことが言えます。
相手の気持ちを尊重することで相手が心地良くなること、
一緒にいても自然体でいられる人、
いわば「空気」のような存在になるのが良いのかもしれません。