イメージ崩壊!?実はワタミは障がい者を大切にする企業だった

      2015/02/14

ワタミフードサービス(株)

 

さっそく失礼極まりないタイトルですみません。実は先日D&Iさんのお話を聴きに行った際に、一緒にワタミフードサービス(株)さんの人材開発部の吉田さんからもお話を聴きました。すると "ワタミ=(色で言うと)ブラック" のイメージが一瞬にして払拭されました。もちろん様々な見解があって当然かと思いますが、なにせ「障がいのある方を戦力として考えている」 数少ない企業の一つであることがわかりました。今回はそんなワタミさんの障がい者採用の取り組みについてまとめていこうと思います。またお話をして頂いた吉田さんも実は盲目の方で、点字で書いたノートを指でなぞりながら話して頂いたことも印象に強く残っています。

 

実現したい世界

 

障がい者と健常者が一緒に働くことが当たり前の社会を実現したい!

そう宣言するワタミさんのビジョンは2017年までにワタミグループの障がい者雇用率を4.0%にすること。法定雇用率は現在2%が最低条件とされていますが、その倍を目指すとはとても頼もしいと思います。ワタミさんは2010年度から本格的に障がい者の新規採用に取り組み始め、初年度12名採用、翌年26名、次年55名、その次に43名そして2014年度では72名の採用をしています。次はワタミさんの行う「障がいへの理解の促進運動」についてお話していきたいと思います。

障がい理解の促進 3か条

 

  1.  年に1回のボランティア活動
  2. 社内報にコラム連載
  3. ホスピタリティー研修の実施

まずはボランティア活動について。ワタミさんは毎年1回、障がい者の福祉施設の方をワタミのお店に招待して障がいのある方にもお酒を楽しんでもらう機会をつくり、その中で従業員と障がいのある方との接点をつくっています。次に社内報のコラム連載では、 “知識の提供” を行うことでより障がいについての理解をする為の情報を身近に共有できるような対策をとられています。そしてホスピタリティー研修では、例えば「目がみえない人の体験」などを通じて "相手の立場に立つこと” を学び、日頃から想像できるような取り組みをされています。

 

従業員の為のマニュアル化

 

もちろん、障がいへの理解をしていった上でも 「では実際に何をさせれば良いか」 に店長は困っていました。そこでマニュアルを作成し、4段階のステップが出来上がりました。これは作業に難易度をつけることで段階的に仕事に取り組むことを可能にしました。そこで私は驚いたのですが、難易度の最上級 4 の意味は「できない(作業)」と設定されていました。「できない」って何?と正直思いましたが、障がいのある方を戦力として考えているワタミさんではそのようなシビアな目を取り入れることも必要なのだと社会の厳しさを感じました。具体的に難易度4とは「接客」のようです。回転率も考えながら注文のミスを無くし、またクレーム対応などをすることを考えるとやはり難しいのかなと思いました。が、実はこの難易度4の "できない” を "やっている” 障がいのある方がおられるそうです。横須賀のとある店舗では、午後帯(14:00~17:00頃)と言われるお客様の少ない時間帯でのみ「接客」している障がいのある方がいるという情報を聴き、「できない」という設定はある意味「できるというところをみせたい」という障がいのある方のやる気の源にもなっているのかなという気がしました。

 

ありがとうございました。

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